出来ている事が沢山あるけど・・・

日常の事

義父は、大動脈解離で7時間の手術を
昨年8月に受けました。

大動脈解離で助かることは本当に
珍しいらしく、高齢の義父は手術中を
受けても助からないかもしれない、
覚悟をするようにと医師から
告げられていました。

それでも、奇跡的に助かり、
合併症で脳梗塞が起きても
歩くことが出来るまでに回復しました。

しかし、嚥下障害が残り、
普通の食事が出来なくなりました。

普通に食べたい、もう治らないのか?
なんとかならないのか?もう一度検査できなか?
四六時中言います。

ケアマネさん、担当医、施設のスタッフの方などに
なんども、なんども繰り返し、同じ話をします。

どうしても諦めがつかないようです。

本人にとっては私が想像する以上に
辛く、嫌なことだと思います。

普通に食事が出来ない事にばかり、
意識を向けています。

生きている意味がないとさえ言います。

義父にとって大切なことは、
食事、食べることとても大切で、
そのほかの出来ている事に意識を
向けることが出来ないのかもしれません。

余命宣告をされ、今後の治療方針について
義理の妹と義父が話していた時の事。

普通に自分で食べる事が出来ないなら、
生きていても仕方ないと言いました。

義理の妹が
「おじいちゃんの年齢で、7時間もの
手術を受けて、こうして生きているのは
奇跡だと思っている。

ミキサー食だけど、口から食べる事が出来て、
少し身体の不自由はあるだけど、生活が出来て、
生きていて、良かったじゃない」と話していました。

本当にそうだな〜って思います。

身体の不自由はあるのもの、歩ったり、
トイレにも自力で行く事ができ、
趣味の将棋を指しに交流センターに
行くこともできる。

大好きなテレビを見ることもできる。

ディサービスのイベントで、
紅葉を見に行ったり、お買い物に
行くこともできる。

出来ている事は沢山あるのに、
「普通に食べる事が出来ない」その事に
意識を向けてばかりいます。

とうとう、家族に内緒で、
「お煎餅を細かく砕いて自分で食べた。
それから、調子が悪い」と、打ち明けました。

そこまでして食べたいんだな〜。
自分で食べてることを試して見たかったんだな〜って
何事も無かったから思えますが、
何か起きたら、大変な事になります。

義父が一番望んでいる「普通に食べる事」
その望みを叶えるために、
ミキサー食を止める事は出来ませんが、
好きな物をたくさん食べさせて
あげたいな〜って思います。

そして、
「出来ている事が沢山あって
良かった」と
「出来ている事」に義父が意識を

向ける事ができるように会話を
して行こうと
強く思った私です。

関連記事

最近の記事

  1. 誰だって不安を感じるものです・今日のあなたへメッセージ

  2. 言葉は現実を作り出します・今日のあなたへメッセージ

  3. ハッと気付く事があるでしょう・今日のあなたへメッセージ