「良かれと思って行動する人」と、「それを不快に感じてしまう人」。
その間に挟まれて、どう振る舞えばいいか分からなくなってしまった……。
先日、そんな切実なお悩みを持って相談に来られたお客様がいらっしゃいました。
1. 「正しさ」の衝突に揺れる心
その方は、あるコミュニティを運営されています。
メンバーの中には、いつも温かい感謝の言葉を届けてくれる方がいる一方で、別の方からは
「個人的なやり取りは控えるべきだ」「もっと効率的に運営してほしい」という厳しい指摘が
入ってしまったそうです。
「感謝してくれる人の気持ちを無下にしたくない。でも、不満を持つ方の正論も無視できない……」
優しいその方は、どちらの顔色も伺ってしまい、身動きが取れなくなっていました。どちらかを立てれば、
どちらかが傷つく。そんな「正しさの衝突」に、エネルギーをすり減らされていたのです。

2. 相談の中でふと思い出された「不思議な夢」
対面でお話を伺っている最中、そのお客様がハッとした表情でこうおっしゃいました。
「そういえば今朝、なんだか不思議な夢を見たんです……」
夢の中に現れたのは、かつて実在したという非常に高名な専門家。
お客様は夢の中で、その素晴らしい方の知恵を周りの人たちに一生懸命勧めていたといいます。
お話を聞いて、私はその夢のメッセージをお伝えしました。
夢に現れる尊敬できる人物は、実は「自分自身のプロフェッショナルな側面」の投影であることが多いのです。
「この夢は、周りの声に振り回されておどおどするのではなく、あなた自身の知恵と経験を信じて、
あなたが主導権を持って場を導いていい、と背中を押してくれているんですよ」
3. 夢を受け取り、行動したことで起きた変化
夢の解釈を聞いたお客様は、深く納得された様子でした。
「誰かを注意したり、ルールを厳しくして縛ったりして解決するのではなく、私自身が提供する『価値』を
一段引き上げればいいのですね」と、晴れやかな顔で帰られました。
その後、お客様はすぐに行動に移されました。
批判を恐れて黙り込むのではなく、むしろ今まで以上に、全員の役に立つ具体的な知恵や、日々を
健やかに過ごすためのアドバイスを、自ら積極的に発信し始めたのです。
「お喋りがうるさい」と感じていた方の心も、流れてくる情報の質の高さに満足し、感謝を伝えたい方の
想いも、コミュニティ全体の学びの一部として自然に調和していったのです。

4. 自分の「真ん中」に立つということ
人間関係のジレンマに陥ったとき、私たちはつい「どちらが正しいか」という外側の正解を探してしまいます。
でも、本当に大切なのは相手をどう変えるかではなく、「自分がこの場所で、どんな役割を果たしたいか」という
一点に立ち返ることです。
お客様が自分の役割(専門性)に100%集中したとき、その迷いのない姿が、結果として周りに安心感を与え、
複雑な人間関係をも整えていきました。
もし、あなたが今、誰かの言葉に揺れているのなら。
どうか外側の騒音ではなく、あなたの中にある「これまでの経験」や「積み上げてきた知恵」を信じてください。
あなたが自分の真ん中に立って行動し始めたとき、悩みは自然と、次のステージへ進むための階段に変わって
いくはずです。